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OpenMicroServer 導入事例 清水建設株式会社 技術研究所

次世代の生活環境への可能性を広げる

掲載日:2007/6/13



安全安震館

建設に関する総合的な事業において多くの業績を残す清水建設株式会社(清水建設)は、1804年の創業より現在に至り、建築事業を軸としての、環境保全活動や文化活動、環境とバランスの取れた社会的・文化的価値を有する建造物・施設の建設に携わっている。
こうした事業は、国内にとどまらないグローバルな視野において展開されるとともに、そこではあくまで建造物の中で活動し住まう人間の視線が尊重されている。
こうした姿勢を保った清水建設の事業において、OpenMicroServerはその可能性を更に広げる役割を担っている。

安全安震館 − 防災・防犯技術を専門に紹介するショールーム

総合的な建設事業に取り組む清水建設の姿勢が、如実に反映されはっきりと理解できる例の一つに、越中島の清水建設技術研究所内に完成した「安全安震館」がある。
安全安震館は、防災・防犯技術を専門に紹介する新しいショールームとなっている。建築家や大学教授、清水建設のグループが共同開発した塔頂免震構造を初めて採用、2階から最上階である4階までの居室部分は安全安震館の塔頂から積層ゴムの免震装置によって吊り下げられ、地震時の揺れ被害を大幅に低減させる構造となっている。

より柔軟かつ高度な総合防災システムを開発


清水建設技術研究所インキュベートセンター
主任研究員
小林英夫 氏

この安全安震館には研究所施設全体の総合防災システムにつながるOpenMicroServerを活用した防災システムが実装されている。
清水建設技術研究所インキュベートセンター主任研究員の小林氏は、とくに住宅におけるケースを想定し、安心できる安全な暮らしを目指したシステムの開発を行うプロジェクトを進めている。このプロジェクトで、OpenMicroServerを導入することにより、先端的な防災システムの開発を行った。
通常、集合住宅に設置されている防災システムとしては、火災感知器などがある。火災感知器がインターフォンと連動して、火災を検知して警報を鳴らしたり、管理室や館内への通報といった機能を果たすが、そこからさらに踏み込んだ防災システムを構築するためには、自由度はきわめて低い。
小林氏らは、より柔軟かつ住宅に適用できるだけの安価な防災システムの開発にとりかかった。小林氏らの開発した防災システムでは、火災感知器から人感センサーまで、様々な異常検知用センサーが住宅各戸に設置され、検知情報を管理センターに送信することで、より柔軟かつ高度な防災機能が実現している。

OpenMicroServerによって住宅各戸の状況を把握

この検知システムにおいて各戸に導入されているのが、OpenMicroServerである。各戸の配電盤に格納可能なだけのコンパクトさ、密閉された空間での温度変化にも耐える堅牢さ、また建築業界では外せない条件である環境への配慮(RoHS対応)、そして豊富なインターフェースポートが、採用された決定的な理由として挙げられた。
配電盤に収められたOpenMicroServerには、住居内に設置された各種センサーと接続され、そこから安全安震館の管理センターへとデータが集められる。IPのインターフェースを持たないアナログインフラも、DIOによって接続が実現、またUSBポートによってサウンド系デバイスも接続されている。

さりげなく繋がり緊急時に役立つシステムで新たなコミュニティ支援を

「遠水近火を救わず」と言われるように、今後ますます加速する少子高齢社会において単身家庭や家庭サイズが小さくなり、地域でお互いに助け合うことが重要になってくる。
たとえば、下町の良さと、プライバシーを大切にする関係を両立させたコミュニティをマンション内で実現させ、かつての「お隣さん」のような密なご近所づきあいができるようになれば、若い母親の育児を近所のおばさんがサポートするとか、高齢者同士で互いに気遣いあうなど、マンション内のコミュニティが活性化し住みよい環境が構築できる。
施設情報をSNSで共有することで、時間・空間を超えたコミュニケーションが可能となり、住民による「自立的な生活支援ネットワーク」の実現も可能である。
このようなコミュニティを形成する上で、特別なノウハウを必要としないツールを提供し、ユーザーには存在を気付かれることもなく、頑強に動き続けるマイクロサーバが果たす役割は大きい。

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