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株式会社イージーウェア

各地営業所をVPNを介して接続、受発注などDBデータへ共有アクセス

掲載日:2012/03/21

組織概要
京都府京都市に本社。ネットワークのミドルツール、あるいはハンディ端末やAndroid端末を含んだ顧客向け標準モバイルシステムの開発、構築、コンサルティング業務。
モバイル性を組み込んだシステムで豊富な実績を持ち、ソフトウェアのみならずハンディ端末など周辺機器の有無も踏まえたソリューションの提供を行う。

株式会社イージーウェアでは、バーコードを読み取るハンディ端末を介した商品在庫管理システム「倉管(くらかん)パック」で、OpenBlockS 600の小型さ・堅牢性・ネットワーク機能などを活かし、優れて容易な導入、ワイヤレスでのデータ集約、システムの高い可搬性などを備えた、スマートなパッケージ製品を開発・販売した。

入出庫管理システム「倉管パック」

品物それぞれについたバーコードやタグをハンディリーダで読み込む方式の入出庫管理システムでは、読み込み後のハンディを倉庫ごとのクレイドルに差し込み、LAN接続されたPCなどの管理端末へ集約する「バッチ型」のデータ送受信方式を採用するものが多い。 しかしこの方式だと都度のクレイドル接続が必要なため、リアルタイムなデータ反映が難しく、作業忘れも発生しやすいといった問題がある。

こうした問題を一挙に解決する入出庫管理システムパッケージが、株式会社イージーウェア(以降イージーウェア)の開発した「倉管パック」である。 倉管パックのハードウェアは無線ハンディターミナルと無線アクセスポイント、そして手のひらサイズの端末「倉管サーバー」からなる。無線ハンディターミナルを使って読み取られたデータは、無線アクセスポイントを介しリアルタイムで倉管サーバーへ送られる。倉管サーバーは管理用PCとLAN接続されているため、入出庫実績データは全て即座に管理用PCから参照可能である。

「倉管(くらかん)パック」のシステム構成

「倉管(くらかん)パック」のシステム構成クリックで拡大

これらのハードウェアとソフトウェアライセンスからなる倉管パックパッケージは、コンパクトなハードウェア構成と既存の環境で容易に利用できる導入性の高さから、顧客には高い評価を得ており、既に多くの企業で実際に導入が進んでいる。イージーウェアでは、同様のシステムを用いることで、小売店舗の在庫管理に特化したパッケージ「販管パック」の開発・販売にも成功している。

OpenBlockS 600で専用サーバーの豊富なメリットを実現

「他社のものとは異なり、イージーウェアのものはクレイドルが不要です。」

と話すのは、イージーウェア東京支店 支店長の森野雅幸氏である。森野氏は倉管パックの企画開発を担当しており、コアとなる「倉管サーバー」の製品化をOpenBlockS 600の採用によって実現した。

イージーウェア東京支店 支店長 森野雅幸氏

イージーウェア東京支店
支店長 森野雅幸氏

「ハンディと管理用PCとを仲立ちするのが倉管サーバーですが、当初は顧客の倉庫にある既存PCにインストールする形でまかなっていました。しかし、この方法だと既存PCが他の用途でも使われる場合が多く、いつの間にか設定が変更されてしまい、ハンディが不通になるなどの問題も発生していました。そこで、手軽な導入性を確保しながらも専用サーバーを使ったものにしたい、と考えました。」(森野氏、以下同)

そこで、専用サーバーとして用いるための部材となる製品を探し出したのが二年ほど前であった。森野氏は当時新しく発売されたばかりのOpenBlockS 600の情報を聞きつけ、他社製品とともに比較検証を始めたが「やはりOpenBlockS 600が一番まとまりがよかった」という。


倉管サーバー

倉管サーバー

「USBにイーサポートも二つというI/Oの多さ、それと筐体のつくりが競合と比べて優れており、CPUも過不足ない。そもそもの大前提はサーバーを据え置いて使うということで、倉庫に置くのでOpenBlockS 600の持つ堅牢性は必須でした。また販管パックの場合は特にレジ横に置いたりするとき(他社製品のように)ヒートシンクなどがあるとものものしいのですが、OpenBlockS 600なら形状もきれいで、目に入ってもよくあるデータ集計用などのデバイスにしか見えません。ディスプレイがないぶんお客様が設定をいじったりしないのもよいですね。一番いい端末だと思っています。 都度他社のものも調べてはいたのですが、それぞれ特長はあっても、板金加工の具合がよくないとか、ヒートシンクがむき出しだったとかいった点も加え、やはりOpenBlockS 600が一番まとまっていました。」

コストセービングにも大きな貢献

また、専用サーバーというと当初は部材コスト200-300万円、パッケージ総額だと500-1000万円程度、というイメージがあったが、結果的に標準構成で初期導入費用80万円から、月額利用料は3万円から、という価格設定でのパッケージ提供が実現した。

「OpenBlockS 600は金額が安く設定されているのでいいですね。通常の専用サーバーを使った入出庫管理システムの価格イメージと比べると、1/10程度の価格での提供が実現しました。」

それに加え、サービス提供者側の各種運用コストについても大幅な節約が実現している。これもOpenBlockS 600でなければ実現し得なかった、と森野氏は語る。

ハンディ、無線アクセスポイント、倉管サーバーはいずれもコンパクトで可搬性に富む

ハンディ、無線アクセスポイント、
倉管サーバーはいずれもコンパクトで
可搬性に富む

「PCにインストールしていた頃とは違って、専用サーバーということで問題の切り分けが楽になり、当社のメンテナンスコストが大きく節約できました。以前なら地方の倉庫へのサポートで高い交通費がかかっていましたが、今は故障したOpenBlockS 600端末を返送してもらって代替機を送り返すだけで、お客様は問題なくサービスを再開できます。これでサポートには十分満足しているとのご評価をいただいていますね。」

「ぽんと持って歩けるほどのコンパクトさなので、例えばビジネスイベントで商品の販売を行うといった際、ハンディと倉管サーバーを一緒に会場へ持って行って販売データを読み込み、会場から戻ってきて社内LANに接続し管理用PCにそのデータを収める、といったことも可能です。こういう『オフライン』での使用と通常の無線LANを介した『オンライン』での使用が両方できる点も、非常に柔軟で素晴らしいです。」

長く安定した製品提供という価値

開発に当たっては、長年にわたるOpenBlockSシリーズの販売実績と安定した技術仕様が大きく貢献したという。

「入出庫実績管理システムにOpenBlockSを利用しようというアイデアは、実は10年ほど前に思いついたものなんです。当時のモデル(OpenBlockSS、200MHz CPU搭載モデル、2001年発売)ではCPUパワー不足で製品化まではできなかったのですが、そのときやってみたソースやフローはストックされていました。その遺産があったから、今回の開発には一か月程度しかかかりませんでした。CPUとかのアーキテクチャも基本的に変わっていなかったので、ベースを作る段階では前のソースを取り出して来ればよかった。楽でしたね。」

こうして倉管パックは製品化され、2011年2月の販売開始以来、順調に普及を伸ばしているという。OpenBlockS 600を最大限活用した製品の評判は上々で、パンフレットを見せるだけで「売りたい」というディーラーも多く、顧客の評価もたいへん芳しいものであるとのことである。

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Profile
株式会社イージーウェア
http://www.easyware.co.jp/
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