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東洋ドライルーブ株式会社

工場設備の稼働率をIoTで可視化

自社設備の稼働率見える化を「OpenBlocks IDMアプライアンス」で実現

東洋ドライルーブ株式会社

掲載日:2018/07/18

組織概要
東洋ドライルーブロゴ 東洋ドライルーブ株式会社
金属・樹脂・ゴム部品等への多機能性被膜「ドライルーブ」加工処理受託を主たる業務として、速乾性潤滑剤「LUBICK」の販売やDLC処理、発熱被膜・放熱被膜・撥水撥油被膜の受託加工を行っている。特に自動車用部品への被膜処理では数多くの採用実績・市場シェアを持ち、中国・タイ・ベトナムなどへの海外展開も行っている。

東洋ドライルーブ株式会社(以下、東洋ドライルーブ)は自動車・光学・情報通信などの機器で使われる部品に対して多機能性被膜「ドライルーブ」加工処理受託を主業務としている。これらの被膜処理を行う自社設備の稼働状況可視化にOpenBlocks IDMアプライアンスを使用しており、同社に対して製品採用の背景・理由などの話を聞いた。

課題は売上・原価に直結する生産設備の稼働率を可視化すること

東洋ドライルーブで被膜処理を行う部品の例

東洋ドライルーブで被膜処理を行う部品の例
ワイパーや内燃機関など
自動車関連部品が目立つ

東洋ドライルーブでは、潤滑性・耐蝕性・耐摩耗性が求められる金属・樹脂・ゴム部品等に対して”ドライルーブ”と呼ばれる多機能被膜加工処理受託を主業務としている。一般的には、他の部品との接触が頻繁に起こる部品は機械油の塗布により、潤滑性・耐摩耗性などを持たせるが、定期的な機械油の塗布や、そもそも油の塗布が出来ない部品(自動車におけるワイパーブレードラバー、アクセルペダルの軸受部など)も数多くあり、このような部品に対して多機能性被膜処理を行っている。

東洋ドライルーブ 取締役 事業推進室長 兼 技術開発センター 副センター長 飯野 光俊 氏

東洋ドライルーブ 取締役 事業推進室長
兼 技術開発センター 副センター長
飯野 光俊 氏

同社は自社工場・自社生産設備を持っているが、一般的なモノづくりを行う工場とは業務が少し異なる。顧客から樹脂や金属の部品を預かり、被膜処理を行ったのちに顧客へ納品するといった業務が多く、工場内も被膜処理に関連するコーティングロボットや焼成炉などの設備が多くを占めている。基本的には依頼された部品へのコーティング加工処理受託がメインとなり、設備の稼働率の増減は会社の売上・原価にも直結するため、精度の高い見える化の実現が喫緊の課題だったと、東洋ドライルーブ 取締役 事業推進室長 兼 技術開発センター 副センター長の飯野光俊氏(以下、飯野氏)は話す。

「これまでは作業指示書に始終時間を記入などによって設備の稼働時間を簡易的に計測し、稼働率を算出していましたが、そのタイミングが担当者によって変わったり測定のばらつきなどの人為的ミスが起きやすく、正確な稼働率を算出できているのかと疑問に思っておりました。売上や原価にも直結する重要な数値なので、今後はより正確な稼働率の把握が必要になると考え、近頃注目されているIoT技術での解決を試みました」(飯野氏)

オンプレミスのOpenBlocks IDMアプライアンスで課題を解決

OpenBlocks IDMアプライアンス 導入構成図

正確な稼働率可視化を実現するため、様々なIoTソリューションを探す中で課題がいくつかあったと飯野氏は言う。「まず、IoT技術を活用して見える化を行うにあたってクラウドサービスを使うか、オンプレミスのサーバーを使うかを検討しましたが、ランニングコストをかけたくなかったので、オンプレミスで利用出来るOpenBlocks IDMアプライアンスを採用しました」

OpenBlocks IDMアプライアンスは、オンプレミスで製造業向けのIoTを実現するアプライアンス製品だ。インターネットへの接続をせずにIoTデバイスから取得するデータの収集・蓄積・可視化・分析を実現出来る。また、本製品は利用する人ごとにカスタマイズが可能である事や、データを収集するデバイスの数に特に制限がなく、これらも採用の理由になっている。 現在、群馬にある工場(群馬事業部)の各設備に電力センサーを取り付け、使用電力量を計測することにより機械の稼働・非稼働を判別している。工場と東京本社はVPNで接続されており、収集したデータはOpenBlocks IDMアプライアンスの持つ時系列データ基盤機能“CLOUDSHIP”に蓄積され、データ可視化機能“RealBoard”によって過去の稼働率や、現在の稼働状況を可視化している。

「複数設備の稼働状況を、一つの画面でリアルタイムに閲覧できるのはいいですね。“RealBoard”でアンドン方式による見える化を実現できているので、どの設備が動いているのか、止まっているのかが一目で分かるようになっています。これまでボンヤリしていたものを数値で表すと、次に何から取り掛かれば良いのかということがはっきりしますね。また、当社の場合は毎日同じ作業を行うとは限らず、現場の状況は日々変わるので、現場に行かなくても稼働状況がわかるようになったのも嬉しいです」(飯野氏)

データのさらなる利活用、他の工場への展開へ

東洋ドライルーブはOpenBlocks IDMアプライアンスの導入によって、群馬事業部の設備の稼働率の可視化・データ蓄積に成功した。今後は収集したデータの活用方法や他の工場への展開を模索していると飯野氏は話す。
「見える化だけで終わらせるつもりは全くなく、収集したデータをどのように活用していくかを模索中です。たとえば、正確な稼働率が分かれば正確なコストも算出でき原価管理に活かせますし、稼働率のデータを営業部門と密に共有する事で、必要な営業や正確な納期の把握が瞬時に行えるようになると思います。さらに、現在は群馬だけですが愛知や神奈川の国内工場や、中国、タイ、ベトナムなどにある海外子会社の工場へも横展開していきたいですね」と今後の展望を語ってくれた。
また、最後に飯野氏は「工場は人の目だけでは見えない物事が多いです。今後はIoTの普及によって、今まで見えなかったものや感覚的だったものの見える化がますます進んでいくと思っています。稼働率のほか在庫管理、人・モノの流れをより安価に簡単にIoTで管理できるようになれば工場にとっての命題と言われる「ムリ・ムラ・ムダ」の削減ができ、生産性の低いと言われる日本も大きく飛躍するのではないかと思っていますので、是非ぷらっとホームさんにもこれらに関連するソリューションを提供していただきたいです。」と当社に対する期待を寄せた。


1.東京本社に設置されているOpenBlocks IDMアプライアンス
2.電力値をOpenBlocks IDMアプライアンスへ送信するIoTゲートウェイ(OpenBlocks IoT VX1)
3.OpenBlocks IDMアプライアンスのRealBoardによって可視化された稼働状況の画面
4.焼成炉の制御盤に取付けられたCTクランプ(電力値の計測)


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Profile
東洋ドライルーブ株式会社
https://www.drilube.co.jp/
採用製品情報
OpenBlocks IDM アプライアンス
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