掲載日:2013/08/02
導入前の課題 | 導入効果 | |
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1台に複数のサーバー機能があるため、お互いの干渉などにより、細かい調整が行いにくい | → | Proxy用のアプライアンスで機能を分割し調整可能に |
県内各地の学校への設置やメンテナンスが大変 | → | Webインターフェースで設定・設置が簡単、メンテナンスフリーのため、人的リソースを最小限に |
EasyBlocks
教育機関向け Proxyモデル
授業で生徒が同じサイトを一斉に閲覧するICT教育現場などでは、多人数の集中的なアクセスが発生し、応答遅延やアクセスエラーが起きがちとなる。授業を妨げるこうした事態を改善するのが、ProxyサーバーによるWebコンテンツデーターのキャッシングだ。このキャッシング用Proxyアプライアンスとして鳥取県全域の高校・特別支援学校に採用されたのがEasyBlocks 教育機関向け Proxyモデルである。
本モデルの導入に際し、実際の設置を行った株式会社ケー・オウ・エイに話をきいた。
Webキャッシング用アプライアンスでProxyサーバーとファイアウォールを分割
鳥取県の県立学校では従来、学校ごとにファイアウォールとWebキャッシングの用途のためのIAサーバーおよびキャッシュサーバー用の商用パッケージソフトを設置していた。
しかし、1台のサーバーに複数の機能があり、細かい調整がしにくいことが課題だったという。
そこで、システム更新の際にWebキャッシング用のアプライアンスであるEasyBlocks 教育機関向け Proxyモデルを導入し、Proxyサーバーとファイアウォールの分割を行った。
「かんたん」導入とメンテナンスフリーの手間なし運用
導入は実際に設置を行ったエンジニアから「『これだけでいいの?』という確認が入ったほど、非常に簡単だった」と設定担当のケー・オウ・エイ 鳥取システムサポート 横木氏は言う。
県内各地に点在しており、現地に専任の管理者がいない学校に設置された機器の不具合や異常の対処には、時間や手間が多くかかる。現場に迅速に駆けつけることが難しい場合も多い。
EasyBlocksは、このような、現場の管理担当者が抱えがちな人的リソースや設置環境などの問題が最大限考慮されたアプライアンスである。
加えて、ファンレス・ディスクレスなどの堅牢な設計や、フラッシュROM起動・停電などの電源断からの自動復旧などの構造設計から、メンテナンスフリーで手離れの良い運用が可能だ。また設定・運用については、Webインターフェースからの設定のみで導入ができ、導入工数が大幅に削減された。
必要な機能を低コストで導入可能なアプライアンス
Proxyのように用途を限定したサーバーをIAサーバーで運用する場合、設定に手間がかかる上に、価格や性能等でオーバースペックとなり、無駄なコストやリソースがかかってしまう。そこで、鳥取県教育委員会は採用するProxyサーバーの条件として、Webキャッシング用のアプライアンスであること、Webインターフェースでのネットワーク設定やProxyサービス設定が簡単に行えること、細かい調整も行えること、価格が安いこと、また生徒の管理のため、接続中のクライアントIPのモニタリングができることなどを設定した。
EasyBlocksシリーズにはこれらの必要とされていた機能が備わっていた外、必要な機能に特化した無駄のないアプライアンスであり、価格も安かった。
「購入前に評価用の機器を借りることができたため、検討段階で実機を触って確認することができ、安心して導入できました」(ケー・オウ・エイ 公共営業部 神谷氏)。実際に採用検討のための貸し出しを行ったが、設定が簡単なため、評価も2週間ほどで完了した。
条件にフィットしたEasyBlocks 教育機関向け Proxyモデルは、鳥取県の全県立高校および特別支援学校のキャッシングProxyアプライアンスとして一括購入された。導入から現在までトラブルもなく、安心の設計で、ICT教育の現場を下支えし続けている。