TOPOBDN - 開発者向け情報技術ガイド > OpenBlocks 600 他OSのインストール方法

はじめに

 OpenBlocks 600に標準搭載のSSD/Linux以外をインストールする場合、2GB以上のコンパクトフラッシュを用意することをお勧めします。

 標準添付のコンパクトフラッシュを初期化して利用する場合は、予めコンパクトフラッシュにインストール済みのプロラム・データのバックアップをお勧めします。バックアップは、システム→メンテナンスに表示されるバックアップ機能により実行可能です。

ご案内

OpenBlocks 600 の新ラインナップとして、Debian GNU/Linux を標準採用したOpenBlocks 600Dを発表しました。

これは本ページで紹介しているCFにインストールする形態ではなく、RAMディスク環境でも動作できるようにした専用ファームウェアバージョンです。製品の出荷開始は、2010年11月末頃を予定していますが、先んじてファームウェアの公開を開始しております。OpenBlocks 600をお持ちの方は、この専用ファームウェアに変更して頂く事で、600D相当に変更することが可能です。是非お試し下さい。

OpenBlocks 600Dについて

関連ファイル

OSイメージ

  • Debian 5.0 (lenny) (2010/08/12)
    ftp://ftp.plathome.co.jp/pub/OBS600/misc/debian/lenny-powerpc-obs600-20100812-01.tar.gz
  • Ubuntu 8.04 LTS (hardy) (2010/08/13)
    ftp://ftp.plathome.co.jp/pub/OBS600/misc/ubuntu/hardy-powerpc-obs600-20100813-00.tar.gz
  • Fedora 11 (2010/10/09)
    ftp://ftp.plathome.co.jp/pub/OBS600/misc/fedora/fedora11-powerpc-obs600-20101108-00.tar.gz
    ※ 0.5-RELEASE-20100723 以降のファームウェアへの更新が必須です
    ※ 2010/06/25付けで、Fedora Projectによるメンテナンスが終了しています

アカウント/パスワード

Debian/Ubuntuは、root / root で設定してあります。Fedoraは root / plathomeです。

他バージョンについて

  • Ubuntu 10.04 LTS (lucid)
    OpenBlocks 600用に提供している 2.6.29 カーネルでは、必要な機能要件を満たせず、起動することが出来ません
  • Fedora 13
    Fedora Projectからのpowerpcアーキテクチャ向けのバイナリ提供が無くなったため、弊社からの提供も行えません

カーネル

  • カーネル
    ftp://ftp.plathome.co.jp/pub/OBS600/LATEST/powerpc-obs600/installation/uImage.initrd-cfboot
  • カーネルモジュール
    ftp://ftp.plathome.co.jp/pub/OBS600/LATEST/powerpc-obs600/binary/kern.tgz

半自動インストール用スクリプト (共通)

  • msf_init.sh
    ftp://ftp.plathome.co.jp/pub/OBS600/misc/debian/msf_init.sh

半自動でのインストール

 USBメモリに必要なデータ一式を保存したUSBメモリを用いて、本体に搭載したコンパクトラッシュにインストールを行います。

Debian / Ubuntu / Fedora 共通

1. 適当なUSBメモリ を用意し、フォーマットを行う

フォーマットは FAT、ext3、ext2 に対応しています。フォーマット済みであれば、この手順は省略可能です。Windowsの場合で行う場合は、マイコンピュータから実行できます。

ext3の場合
# mke2fs -j /dev/sda1

2. ボリュームラベルを設定する

ボリュームラベルに「MSF」を設定します。Windowsの場合で行う場合は、マイコンピュータから実行できます。

ext3の場合
# e2label /dev/sda1 MSF

3. USBメモリに必要なデータを保存

USBメモリに「msf」ディレクトリを作成し、その中に以下のファイルを保存します。
ファイルのダウンロードURLは、本ページの関連ファイルを参照して下さい。

  • OSイメージ
  • カーネル
  • カーネルモジュール
  • インストールスクリプト

ファイルの設置イメージ
  • コンパクトフラッシュ (Dドライブ や /mnt/cf など)
    • 「msf」ディレクトリ
      • OSイメージ
      • uImage.initrd-cfboot
      • kern.tgz
      • msf_init.sh

4. インストールの実行

 本体にコンパクトフラッシュを搭載、用意したUSBメモリを接続し、電源を投入します。

 インストールには数分を要しますが、本体のステータスインジケータが全色点滅をしたらインストールが完了です。シリアルコンソールにて接続を行っておくと、進行状況がわかるためお勧めです。

 ステータスインジケータの全点滅を確認したら、電源を再投入して下さい。

5. 再起動後の操作

再起動後の最初のログインの際、次のコマンドを実行しカーネルモジュールを利用できる状態にします。

# depmod -a


 これにてインストールは完了です。

手動でのインストール

 半自動インストールのようにインストール用のUSBメモリの用意ができない場合でも、手動操作によりインストールを行うことができます。なおここでは、OpenBlocks 600本体がインターネットに接続できることを前提にしています。

Debian / Ubuntu / Fedora 共通

1. ネットワーク設定 (DHCPでの例)

# dhclient eth0

2. コンパクトフラッシュの初期化

CFの他にUSBストレージを接続していると、デバイス名が変わる場合がありますので、ご注意下さい。

# fdisk /dev/sda
# mke2fs -j -b 4096 -L / /dev/sda1

3. コンパクトフラッシュのマウント

# mount LABEL=/ /mnt
# cd /mnt/

4. OSイメージの取得と展開

ダウンロードアドレスは、ご希望のOSイメージを指定して下さい。
例ではDebianを指定しています。

# ftp ftp://ftp.plathome.co.jp/pub/OBS600/misc/debian/lenny-powerpc-obs600-20090811-00.tar.gz
# tar --numeric-owner -xvpzf lenny-powerpc-obs600-20090811-00.tar.gz
# rm -f lenny-powerpc-obs600-20090811-00.tar.gz

5. カーネルの取得と展開

# ftp ftp://ftp.plathome.co.jp/pub/OBS600/LATEST/powerpc-obs600/installation/uImage.initrd-cfboot
# ftp ftp://ftp.plathome.co.jp/pub/OBS600/LATEST/powerpc-obs600/binary/kern.tgz
# tar -xvzf kern.tgz
# find lib/modules/ -type f -name "*.ko.gz" | xargs gzip -d
# depmod -b /mnt -a
# rm -f kern.tgz

6. スワップの作成 (必要な場合のみ)

# dd if=/dev/zero of=swap count=0 bs=1M seek=256
# mkswap swap
# vi etc/fstab
※ swap の設定部分のみ抜粋
/swap swap swap defaults 0 0

7. 起動モードの変更

# flashcfg -c cf

8. 再起動

# shutdown -r now

9. 再起動後の操作

再起動後の最初のログインの際、次のコマンドを実行しカーネルモジュールを利用できる状態にします。

# depmod -a

これにてインストールは完了です。

添付コンパクトフラッシュの初期化方法

 添付コンパクトフラッシュを搭載した場合、本体の電源投入時に自動的にマウントされます。初期化を行うには、実の順に操作を行って下さい。

 なお初期化を行う場合は、予めのバックアップをお勧めします。

1. 自動マウントしないための設定変更

デバイス名の確認
# findfs LABEL=PKG
/dev/sda1

確認したデバイスのラベルを表示
# e2label /dev/sda1
PKG

ラベルを消去
# e2label /dev/sda1 ""

ラベルが消えたことを確認
# e2label /dev/sda1

2. 再起動

# shutdown -r now

再起動後にログインし、CFがマウントされていないことを確認

# df
Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on
/dev/ram0 128979 36155 86271 30% /

3. フォーマット

必ずラベルに / を設定して下さい

# mke2fs -j -b 4096 -L / /dev/sda1

これにて初期化が完了です。

既知の不具合

Fedora

  • ls コマンドによる、ファイル・ディレクトリのカラー表示を行うと、カーネルがコアダンプします
    対策として、/root/.dir_colors と /etc/skel/.dir_colors の中身を空にし、カラー表示のための設定が行われないようにしています。

    0.5-RELEASE-20100326 のカーネルにより解消

更新履歴

2010/10/09

  • Fedora 用 OSイメージの更新
    • 0.5-RELEASE-20100723以降のカーネルでログインができない不具合修正
    • その他、軽微な修正

2010/01/20

  • Debian / Ubuntu 用 OSイメージの更新
    • /etc/apt/sources.list で 2重登録されていた apt line を修正
    • Debian (2010/01/19)、Ubuntu (2010/01/15) までの アップデート を反映

2010/01/13

  • Fedra11 の不具合修正しました。
    • dhclient のコアダンプが解消しました。SSD/Linux版のコマンドからFedora版に戻しています
    • 2010/01/13までのアップデートを反映

2009/10/19

  • Fedra11 の不具合修正しました。再インストールをお勧めします。
    • イメージ作成時のMACアドレス情報が残っていたため削除しました
      ifconfigでのデバイス名の表示がeth1・eth2と表示されます
    • カーネルモジュールの依存関係が解決できず、USBメモリのマウントができませんでした
      本現象は半自動インストールでのみ発生した現象のため、インストールスリプトを修正しました
    • dhclient がコアダンプすることがある
      SSD/Linux提供バイナリで上書き
    • OpenBlocks 600の固有プログラムが含まれていなかった
      runled、pshd を追加しました

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